ユーザ用ツール

サイト用ツール


めはりずし


めはりずし

お寿司というよりおにぎりのようにも見える、巨大なめはりずしのご紹介。

特徴

めはり寿司は、日本の伝統的な郷土料理で、特に和歌山県や奈良県、三重県の南部地域で親しまれています。その魅力には以下のような点があります。

1. シンプルながら風味豊かな味わい
めはり寿司は、塩漬けや醤油漬けにした高菜の葉で、ご飯を包んだものです。高菜の独特な風味とご飯の相性が良く、シンプルながらも深い味わいを楽しめます。漬けた高菜の塩気と旨味がご飯に移り、噛むたびに美味しさが広がります。

2. 食べやすさと手軽さ
めはり寿司は、手で簡単に食べられるため、持ち運びがしやすく、お弁当やピクニック、旅行の際にも便利です。昔は山仕事や農作業の合間に食べられることが多かったため、片手で簡単に食べられるように工夫されています。

3. 栄養バランス
高菜にはビタミンやミネラルが豊富に含まれており、栄養バランスの良い食事を提供します。発酵食品である漬物の一種として、腸内環境を整える効果も期待できます。

4. 地域の特色と伝統
めはり寿司は地域の食文化を象徴する料理であり、その土地ならではの味わいを楽しむことができます。地域ごとに微妙に異なる味付けや作り方があり、訪れた先でその違いを楽しむのも醍醐味の一つです。

5. アレンジの多様性
基本のめはり寿司に、具材を加えるアレンジも人気です。例えば、鮭や梅干し、昆布などを混ぜ込むことで、さらに風味豊かなバリエーションを楽しむことができます。家庭ごとのアレンジがあるため、家庭料理としても親しまれています。

6. 歴史と文化の深み
めはり寿司は長い歴史を持つ料理で、その背景には地域の生活様式や歴史が反映されています。食べることで、その土地の文化や歴史に触れることができ、地域に対する理解が深まります。

めはり寿司は、そのシンプルさと深い味わい、栄養バランスの良さ、食べやすさなど多くの魅力を持つ日本の伝統的な郷土料理です。地域の特色や文化に触れることができる点も、旅行者や地元の人々に愛される理由の一つです。


めはりずしとは

めはりずし(めはり寿司)は和歌山県と三重県にまたがる熊野地方、および奈良県吉野郡を中心とした吉野地方の郷土料理。高菜の浅漬けの葉でくるんだ弁当用のおにぎり。千貼り(せんばり)寿司、大葉寿司、高菜寿司、芭蕉葉(ばしょば)寿司と呼ぶ地域もある。弁当は熊野名産とされ、新宮市のものは特に有名であり、和歌山県の特産品として和歌山県推薦優良土産品に指定されている。元来、麦飯の握り飯を高菜で巻き込んで作っていたが、現在はもっぱら白米を用い、酢飯を使うこともある。 また、奈良県の南東部に位置する下北山村では特産品の下北春まなの葉の漬物に白飯をくるんで食べる。高菜のような辛みが無いので、一味違った味である。一般的には酢醤油で食べられるが、マヨネーズと醤油で食べる事もある。

南紀・熊野地方の山仕事や農作業で食べる弁当としてはじまったと伝えられ、現在でも一般家庭でつくられている。本来は酢飯ではない麦飯でソフトボール大に握ったおにぎりを高菜で包みこんで作る。ひとつで一食分となる大きな握り飯を、崩れないように高菜でくるんだのが始まりと考えられる。目張り寿司という名称は、大きく口を開けて食べるため、それに伴い自然と目も見開く表情に由来するという説や、目を見張るほど大きくておいしいからという説、あるいは、おにぎりに目張りするよう完全に包み込むことに由来するという説もある。

過去には丸新が調製販売する新宮駅の駅弁「めはり寿し」がとりわけ有名で、これにはゴマなどを加えた白米の酢飯(寿司飯)を使用し、大きさも小さめの俵型になるなど、列車内での食べやすさが考慮されていたが同社の撤退により2017年現在、和歌山県内で駅弁として入手出来るものは紀伊勝浦駅の駅弁販売業者川柳調製のもの(ただしめはりずし単品設定はなく、さんま寿司との詰め合わせの「紀の国」のみ)と県最北端に位置する和歌山駅の和歌山水了軒によるもののみ販売されている。

東紀州地域にはメニューとして提供する店舗が17あり、東紀州地域振興公社では店舗マップを2014年に作成したほか、その一つである熊野市駅前の食堂・喜楽では持ち帰り販売もおこなっている。

酢飯のほか、醤油味を付けることもある。またおにぎりに入れる具も、きざんだ高菜漬けの軸や、胡麻、じゃこ、鰹節などレシピは多様化している。弁当としてはガリや梅干、沢庵漬け、などを添えた単体のものから、副菜各種と組み合わせたものまでさまざまである。

高菜の葉でおにぎりを包み込むだけという簡便さにもかかわらず、野趣に富む味わいが、和歌山で根強い人気を持つ。新宮市で専門店を営む「総本家めはりや」は1962年に創業、初めて「めはりずし」を商品化した店として新たなレシピを考案することにより、地元の固定客を中心に熊野古道などを訪れる観光客や、里帰りの人からも人気を集めている。また、大阪市心斎橋には、めはりずしを看板にした料理店もある。また、空港で「ご当地空弁」として売られることも増え、関西国際空港で「紀州めはりずし」として売られたり、県外の有名百貨店の催しもので「ご当地弁当」として扱われることもある。具材がおにぎり同様、素朴で作りやすいためか、最近ではコンビニエンスストアのおにぎりのコーナーでも見受けられる。

高菜の産地としては阿蘇や福岡などの九州地方が有名であるが、紀州の高菜は外側から葉を一枚ずつ採っていき、高菜自体は植えっぱなしにして半年くらい収穫を続けるという特殊な収穫方法であり、この方法で採取された高菜の葉を使うめはりずしがめはり寿司の保守本流といえる。


めはりずし.txt · 最終更新: 2024/05/17 23:54 by moepapa