札幌ラーメン
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札幌ラーメン [2022/06/05 12:34] – moepapa | 札幌ラーメン [2022/06/05 13:16] (現在) – moepapa | ||
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おおよそ、麺の太さを決める切刃番手で、22番の太めの麺が、使われる。 | おおよそ、麺の太さを決める切刃番手で、22番の太めの麺が、使われる。 | ||
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- | ===== スープ ===== | ||
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- | 豚骨などを煮出したスープに札幌の気候に合わせラーメンが冷めるのを防ぐためにラードなどを浮かべる場合が多い。このスタイルを始めたのは「龍鳳」の松田勘七で、「龍鳳」では味付けに主に醤油を用いた。これは、松田が戦前中国に住んでいた時に、日本人がどんな中国料理にも醤油を用いたがることをヒントにしたという。 | ||
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- | ==== ラード ==== | + | ===== スープ ===== |
- | スープにラードを入れることが旭川ラーメンの特徴の一つとして挙げられ、スープの上層に多めの油が浮いているものが多い。冬季に零下30度を下回る旭川市の厳しい気候条件を受けて、スープの上層に浮かぶ油膜の層でスープ全体を覆うことで湯気があまり立たなくなり、スープを冷めにくくするために生まれた特徴であると言われている。 | + | 豚骨などを煮出したスープに札幌の気候に合わせラーメンが冷めるのを防ぐためにラードなどを浮かべる場合が多い。このスタイルを始めたのは「龍鳳」の松田勘七で、「龍鳳」では味付けに主に醤油を用いた。これは、松田が戦前中国に住んでいた時に、日本人がどんな中国料理にも醤油を用いたがることをヒントにしたという。 |
- | だし油・マー油・ねぎ油などの香味油や、苦味や香ばしさが際立つ焦がしラードを用いる店舗も存在する。 | + | |
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- | 味噌ラーメンも人気が高い。スープは札幌ラーメンを旭川で受け入れられるよう試行錯誤された結果、濃厚でこってりしているものが多い。辛味噌ラーメンを提供している店舗も多数存在する。 | + | ===== 具材 ===== |
- | 1988年にはらーめん山頭火が創業。山頭火のスープは博多ラーメンに近い白濁したもので、トッピングにキクラゲや小梅を使用するなど、昔ながらの旭川ラーメンとは異なる工夫がされているが、市民の間で人気となり、のちに山頭火系と呼ばれる同種のラーメン店が多く出現してからは、多様なラーメン店が登場するようになっている。 | + | |
- | ===== 麺の特徴 ===== | + | 元来のチャーシュー・メンマ・ネギなどの他に、タマネギ・キャベツ・モヤシなどの炒めた野菜を載せるのが定番となっている。このスタイルを生み出したのは「味の三平」の大宮守人で、麺が茹で上がるまで手持ち無沙汰なので、その間フライパンで野菜でも炒めてみようかと思ったのがきっかけだという。なお、札幌ラーメンの代名詞とも言えるモヤシは、元々終戦直後高価であったタマネギの代用品として用いられたものであった。また、「味の三平」では味噌味の場合にはチャーシューではなく挽肉を使うため、市内の他の店でも味噌ラーメンには挽肉を用いるケースが多い。 |
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- | 旭川ラーメンの麺の特徴を一言で言えば低加水縮れ中細麺である。 | + | |
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- | 麺の形状的には中細の縮れ麺が最も多く、旭川で営業している店舗の53.2%で採用しており、次いで中太の縮れ麺を28.6%の店舗で採用している。全体では9割を超える店舗で縮れ麺が採用されており、ストレートの麺はあまり見られない。 | + | |
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- | 加水率は25%~29%と低い。加水率が低い縮れ麺は食感が硬めで歯切れが良く、小麦粉の香りが残り、茹であげた後でもスープを吸収しやすく麺に絡みやすい特徴がある。低加水率麺には、麺が伸びやすい欠点もある。 | + | |
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- | 自家製麺を行なっている店舗もあるが、旭川市の製麺所が製造する麺を使用する店舗が8割以上を占める。 | + | |
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- | ===== 具の特徴 ===== | + | |
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- | オーソドックスな昔ながらの旭川ラーメンではねぎ・メンマ・チャーシューとシンプルな具で、味付けせず塩抜きだけしたメンマを使うことが多かったが、近年は多種多様なラーメン店が出店しているため、その限りでは無い。また、旭川発祥の名物である塩ホルモンや豚トロがチャーシューの代わりに用いられることもある。 | + | |
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- | 観光客向けにホタテやコーンなどの北海道特産物や、バターなどの乳製品を加えたラーメンも存在する。 | + | |
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- | ===== 価格帯 ===== | + | ===== 店舗 ===== |
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- | 上記のように、豚骨・鶏ガラ・魚介・野菜などの多数の素材を用いたスープと、多加水麺よりもコストが高くつくとされる低加水麺を使用しているラーメンが旭川ラーメンの特徴と言えるが、そのため原材料のコストが高くなりがちで、一杯あたりの価格帯は他地域と比較すると高めとなっている。 | + | |
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- | ===== 歴史 ===== | + | |
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- | 旭川ラーメンの始まりには諸説ある。札幌ラーメンのルーツと言われている1922年(大正11年)創業の中華料理店「竹家食堂」が、1933年(昭和8年)に旭川で「芳蘭」と言う支店を出し中華麺文化が始まり、1936年(昭和10年)に、2015年まで営業を続けていた「八条はま長」と言う蕎麦屋で、ラーメンをメニューに掲載したと言う説も残されているが[13]、第二次世界大戦などの影響もあり、一旦姿を消す。 | + | |
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- | 概して戦前の旭川ラーメンは、札幌ラーメンの亜流的な位置づけであったとされる。ラーメンは「東京ラーメン」のようにスッキリとしたものであった。 | + | |
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- | 戦後は、地元で独自の工夫をしたラーメンが広がり始める。戦後間もない1947年(昭和22年)にラーメン専門店として創業し現在に至るまで続いている「蜂屋」と、同年に屋台から始めた「青葉」の2店のスタイルが旭川中に広がっていった。この頃から既にWスープや低加水麺などの旭川ラーメンの特徴的な要素が形作られている。 | + | |
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- | 次いで1950年(昭和25年)に「特一番」が、1952年(昭和27年)には「天金」が創業し、ラーメン文化が徐々に市内へ浸透して行き、現在まで続く旭川ラーメンの源流となった。特一番は、旭川ラーメンとしては初めてチェーン展開を行なったと言われており、最盛期には10店舗存在した。現在も旭川市内で5店舗が営業を続けている。また特一番の暖簾分けに「新特一番」や「味特」などがあり、東京にもチェーン展開を行うなど、当時の繁盛振りを物語っている。 | + | |
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- | 1960年代後半から70年代前半にかけて、札幌ラーメンの影響を受けて旭川で味噌ラーメンを取り扱い始めた「よし乃」を皮切りに、正油ラーメン以外の味を主力にする店舗が現れるなど、以降各地のラーメンの影響を受けつつ成長してきた。 | + | |
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- | 1996年(平成8年)にあさひかわラーメン村が誕生。旭川市の商工部観光課もPRに力を入れ、観光の目玉としても親しまれるようになった[13]。2001年(平成14年)には旭川ラーメンを含む、北海道のラーメンが北海道遺産として認定された。 | + | |
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- | 平成以降は蜂屋や青葉が新横浜ラーメン博物館に出店したり、旭川市外の店舗へ暖簾分けをしたり、日本国内のみならず国外まで展開するチェーン店が生まれるなど、北海道外でも旭川ラーメンの名が広まっている。 | + | |
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- | ===== 参考 | + | |
- | https:// | + | 観光客の多い店舗では北海道をイメージさせる具材にバター・コーンをもちいた「コーンバターラーメン」がある。コーンバターラーメンは、1960年代から札幌駅前で営業していた「味の華平」(現在は薄野に移転)が発祥の店で、本州の物産展などでも紹介されたことから全国的に知られるようになった。 |
+ | ただしレギュラーのラーメンに標準で入っている店舗は珍しい。多くの店舗は独立したメニュー、もしくは追加のトッピングとしてとして存在する。具材としてのバター・コーンは、道外からの観光客からはイメージ的に「入っていて当然」とされる反面、地元民にとっては決してメジャーなものではなく、バター・コーンのトッピングすら無い店も多い。 | ||
+ | 観光客向けに、カニなどの高価な海産物を具に使った1000円以上の高級なラーメンをメニューに載せている場合もある。 |
札幌ラーメン.txt · 最終更新: 2022/06/05 13:16 by moepapa